月彩 Tsukisai...*

歳時記・旧暦・季節暦・美し和言葉・暮らし雑学...☾*

二月 如月暦

冬の名残がなかなか去らない二月。
「暦の上では、もう春なのに…」
ついついそんなことをつぶやいてしまう寒さですが
梅の木はつぼみを膨らませ、春を告げようとしています。
のんびり梅を眺めれば
遠くから鶯の鳴き声が聞こえてくるかもしれません。
aflo_xvva007690
旧暦2月の異称、如月といい、また「きぬさらぎ」ともいいました。
現在では、ほぼ3月にあたります。
「日本書紀」の仁徳紀の中に、奈良県東部の山中に氷室(ひむろ)を造り
夏には日本酒のオンザロックを飲んでいたという記事があり
その中に「春分(きさらき)」という呼称が用いられています。

語源説はいくつかありますが、寒さを防ぐために衣を
さらに重ねて着る意から衣更着(きさらぎ)に
また陽気が発達する時期であるところから
気更来(きさらぎ)になったというのがよく知られています。
(さらに草木の芽の張り出す月だからこの名がついたという説や
旧暦2月は燕が来る時季であるといわれており去年の旧暦8月に雁が来て
さらに燕がやって来始める月、すなわち
「来更来(きさらぎ)」月が語源だとする説などがあります。)
aflo_iryb001501
*その他の2月の別称

建卯月(けんぼうげつ)・令月(れいげつ)・麗月(れいげつ)・雪消月(ゆきげづき)
梅見月(うめみづき)・梅津月(うめつづき)・初花月(はつはなづき)
木芽月(このめづき)・大壮月(たいそうづき)・小草生月(おぐさおいづき)
中の春(なかのはる)・酣春(かんしゅん)・春半(しゅんはん)
仲陽(ちゅうよう)・仲序(ちゅうじょ)・為如(いじょ)・令節(れいせつ)
降入(こうにゅう)・華朝(かちょう)・美景(びけい)・恵風(けいふう)など。
aflo_wkea106905
立春(りっしゅん) 新暦2月4日ごろ⇒旧暦1月節気 
太陽が黄経315度の点を通過する時。節分の翌日です。
暦の上では、この日が一年の始めとされた。この日から春になります。
「春たつ」「春くる」などと春の季語になっています。
日足が伸び、この頃から気温は上昇に向かい木々もしだいに芽吹き始め
春の気配がどことなく感じる時節です。
春とは言えこの時期はまだ寒さが続きます。禅寺ではこの日の早朝
入り口に「立春大吉」と書いた表紙を貼る風習があるようです。
また、立春は雑節の基準日でもあり
八十八夜・土用・二百十日などを起算するもとになります。 

立春(りっしゅん)は、二十四節気において春の始まりとされる日。
節分の翌日です。

1985(昭和60)年以来、2月4日が続いていたのですが
2021年は37年ぶりに日付が変動しました。
現代の日本では、国立天文台の観測によって
「太陽黄経が315度になった瞬間が属する日」を立春としています。

04422

雨水(うすい) 新暦2月18日ごろ⇒旧暦1月中気 
太陽が黄経330度の点を通過する時。
雨水とは、今まで降った雪や氷が解けて水となり
降る雪も雨に変わるという意味です。
この頃は、雨水もぬるみ、草木の発芽を促し、萌芽のきざしが見えてくる時候で
昔より、農耕の準備などに、この雨水を目安として始められたようです。 

img01

恵方巻。 吉方巻き。
恵方巻は、大正時代に大阪の商人の間で発祥した風習に由来します。
当時は、節分の時期においしく漬けあがったお新香を海苔巻きにし
商売繁盛を願って食べるというもので、景気づけの意味あいが
強かったようです。

恵方巻は、その年の恵方を向いて丸かじりすると、願い事が叶ったり
幸運に恵まれ、無病息災や商売繁盛をもたらすとされています。
さらに、縁起よく七福神にちなんで7種類の具を入れ
福を巻き込んだ太巻きを食べると良いとされ、福を逃さぬよう
包丁で切ったり、途中で喋ったりしてはいけません。
また、太巻きを鬼の金棒(逃げた鬼が忘れていった金棒)に見立てて
鬼退治ととらえる説もあります。

恵方とは、その年の福を授ける年神様(歳徳神)がいる方角で
その年最も良い方角とされています。

〈2024年の恵方は「東北東」〉
この方角がどう決まるかはご存じですか? 
恵方とは歳徳神(としとくじん)という一年を守ってくれる神様がいる方角のことで
その方角は毎年変わりますが「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の
4パターンしかないのです。
暦を構成する十干( 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)によって
4つのうちどの方角になるかが決まります。
歳徳神はその年の福を司る神様…
その方角に向かって色々なことを行うと良いといわれているため
恵方巻もこの恵方に向かって食べるらしいです。

retina_pixta_24685314_S

◆ 初午(はつうま)  
初午(はつうま)は、2月の最初の午の日。
稲荷社の縁日で、雑節の一つとすることがある。
全国で稲荷社の初午本社である京都の伏見稲荷神社の神が降りた日が
和銅4年のこの日であったとされ、全国で稲荷社を祀る。
この日を蚕や牛・馬の祭日とする風習もある。
江戸時代には、この日に子供が寺子屋へ入門した。
本来は旧暦二月の最初の午の日であるが、現在では
新暦2月の最初の午の日とされている。
そのため、元々は春先の行事だったのが
冬の一番寒い時期の行事となってしまった。 

また今では二月最初の午の日とされるが
古来は、立春以降の最初の午の日に行われていた。
2月の2回目の午の日を二の午(にのうま)、3回目を三の午(さんのうま)と言い
これらの日にも祭礼を行う地方や、二の午
もしくは三の午にのみ祭礼を行う地方もある。

本来は豊作祈願が主でしたが、最近では
開運・福徳・商売繁盛をもたらす神として

広く人々にあがめられています。

◆ 旧正月(きゅうしょうがつ)  
旧正月とは旧暦の正月のことで、その年によって日にちは異なります。
二十四節気の雨水(新暦2月19日ごろ)の直前の
朔日(さくび)【新月】が旧暦の元日となり
新暦では年によって1月22日から2月19日までの間を移動することになります。
朔日を元日として始まる新年を大正月といい
15日の望の日(満月)を小正月といいます。

旧正月は中国では春節と呼ばれ、現在でも新年を祝う行事が
新暦の正月よりも盛大に行われます。旧正月を新年として祝う習慣は
韓国や台湾、ベトナム、モンゴルでも見られます。
日本では、1873年(明治6年)1月1日から
新暦(太陽暦/グレゴリオ暦)に改暦された際に
新暦の1月を新年として祝うようになりましたが、沖縄、奄美地方の一部では
旧正月を新年として祝う風習が残っているところもあります。
また、横浜の中華街、神戸の南京町、長崎新地中華街などでは
旧正月に春節の行事が行われ、獅子舞や爆竹はこの時季の風物詩となっています。 
aflo_wkea107246
二月は暦の上では春ですが、まだ寒さが身にしみる季節です。
しかし陰暦の名称の如月は、陽気が良くなりつつも寒さが残り
衣(きぬ)を更に着るので「衣更着(きさらぎ)」
時気が更に発達して来る「気更来(きさらき)」
春に向かい草木が更に芽吹き始める「生更来(きさらき)」
などの意味があるといわれます。
新暦では寒い二月も陰暦の二月は現在の三月頃ですから
そのような表現も的(まと)を得ております。

日本で現在の太陽暦の使用開始は明治六年からで
それまでの基本は月の満ち欠けで日を読む暦法でした。
でも、月が基準では日付と季節とのずれが生じます。
そこで正確な季節をあらわす指標として考え出されたのが
太陽の運行を基に一年の長さを二十四等分した二十四節気です。
二十四の節気は年毎に微妙に違いますが、その季節にふさわしい
春分、夏至、秋分、冬至といった名称を付け、日付と季節とを一致させました。
aflo_wkea002380
二十四節気は立春から始まります。
旧暦では、立春に近い新月の日を一月一日としていました。
立春は春の始まりであると同時に、一年のスタートでもあったのです。
今でもお正月のことを「新春」「初春(はつはる)」などと呼びますが
そのころの名残りが残っているのですね。 

まだ春は産声をあげたばかり。実際には気温が最も低い時期です。
それでも、一進一退を繰り返しながら、確実にあたたかくなっていきます。
日脚も延び、日差しも明るさをましていきます。
ちょうどこの時期にぴったりなのが「光の春」という言葉でしょう。

俳句では、立春を過ぎると、寒さが厳しくても
「余寒」「残る寒さ」「春寒(はるさむ・しゅんかん)」などといいます。
どんなに冷え込んでも、心は春なのですね。
きっと、気温でしか春を感じることができない人よりも
ずっとたくさんの春に出会うことができるのではないでしょうか。
aflo_rqib012449
二十四節気「立春(りっしゅん)」

東風解凍(はるかぜこおりをとく)2月4日頃
春の風が川や湖の氷を解かし始める頃。
「東風」(こち)とは春風を表す代名詞。


黄鴬睍睆(うぐいすなく)2月9日頃
山里で鴬が鳴き始める頃。
春の訪れを告げる鴬は「春告鳥」(はるつげどり)とも呼ばれます。

魚上氷(うおこおりをいずる)2月14日頃
水がぬるみ、割れた氷の間から魚が飛び跳ねる頃。
春先の氷を「薄氷」と呼びます。


aflo_xkra001320_20170130125904ec1.jpg

【雨水】 うすい:2月19日頃
雪から雨へと変わり、降り積もった雪も溶けだす頃という意味です。
実際にはまだ雪深いところも多く
これから雪が降り出す地域もありますが

ちろちろと流れ出す雪溶け水に、春の足音を感じます。

二十四節気「雨水(うすい)」

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)2月18日頃
雪がしっとりとした春の雨にかわり、大地が潤い始める頃。
「脉」は脈の俗字です。


霞始靆(かすみはじめてたなびく)2月23日頃
春霞がたなびき始める頃。
春の霞んだ月を「朧月」(おぼろづき)と呼びます。


草木萌動(そうもくめばえいずる)2月28日頃
草木が芽吹き始める頃。
草の芽が萌え出すことを「草萌え」(くさもえ)と言います。

aflo_axha001447
立春の前日が節分です。節分は四季を分ける日で
かつては立春、立夏、立秋、立冬の四回ありました。
それが立春から年が始まるという考え方から、いつの間にか
節分といえば年が変わる春の節分になりました。
すると節分が一年最後の大晦日になります。
“豆まき”の行事は中国から伝わった追儺(ついな)の儀式と
平安時代に行われていた方違(かたたが)えの豆打ちに由来します。
追儺は「鬼やらい」「鬼走り」「厄落とし」などと呼ばれます。
中国では二千年以上も前から季節の変わり目に疫病や災害
邪気をもたらす鬼を追い払う儀式があり
八世紀初めに遣唐使が日本に伝えました。

節分は、冬ごもりの暗い気分を一掃し、希望にあふれる春を
迎えたいという庶民の願いが一つの習俗になったと言えます。
また、二月最初の午(うま)の日に、全国的に
稲荷社を祀る初午の行事があります。
これは農作物の豊作祈願が稲荷信仰と結びついたお祭りです。
1
せつぶん・せちぶんと呼ばれる「節分」は
二十四節気の「立春、立夏、立秋、立冬」の各季節の
始まりの前日のことを指していました。
「節分」とは、節を分ける・季節を分けるという意味があるのです。
江戸時代以降は、特に立春の前日を指して呼ぶようになり
雑節の一つとされています。

二十四節気の、小寒から立春までとされる
大寒の最後の日でもあるため、寒さはこの日あたりが
一番厳しいとされてきました。
季節の変わり目には「邪気・鬼が生じる」と信じられていて
それを追い払う「悪霊払い」の行事が行われます。
節分の日付は毎年「2月3日」ですが、この日付は
1985年から2024年までに限られているそうです。
複雑な話はとても難しいのですが、節分の日付は数十年で
少しずつ変わるらしいですが、立春の前日と言うことでの位置は変わりません。
間接的には天体の運行と、厳密には標準時とも関連するようですが
日本以外の世界の国々には「節分を祝う風習がない」ため
「旧正月」のように日付の違いで話題にはならないようです。
と言うことは、「節分」とは日本特有の行事だということになります。

aflo_wkea033745

節分の日が動き出す

2024年の「節分」は2月3日(土曜)です。

「節分」は2月3日に行われる行事だ
というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

実は「節分」は2月3日と決められているわけではありません。
「節分」は季節の節目のことです。
そのため「節分」は毎年「立春」の前日に行われています。

「立春」は「2月4日」からあまり変動がないため
「節分は2月3日」というイメージを持っている方も多いですが
2021年の節分は2月2日だったりと実際は年によって日付が異なるのです

地球が太陽を回る周期と暦のずれによるもので
2022年から3年間は3日に戻りますが、25年には再び2日になります。

季節を表す立春や秋分などの二十四節気は、国立天文台が太陽と地球の
位置関係から日付を計算し官報で公表しています。

地球が太陽を一周する公転周期は365日と6時間弱。
4周するには4年と1日ほど必要。このため実際の気候と暦が合うように
4年に1度のうるう年に2月29日を追加して補正しています。
ところがこの補正で約45分増やし過ぎとなるため、400年の間に
うるう年を3回減らして帳尻を合わせています。
こうした暦のずれと補正の繰り返しによって立春などの日付が変わるのです。

節分も2月2日から4日の間を行き来してきました。
1984年は2月4日でしたが、翌85年から2020年までは2月3日が続きました。

国立天文台暦計算室の片山真人室長は
「124年ぶりの珍しい機会に暦の仕組みに興味を持ってもらえれば」
と話しています。

8a80ebb59626eeea38f37e935dd306a9
時候の挨拶(2月・如月)

〇改まった手紙
立春、向春、早春、春浅、春雪、春寒、晩冬、残雪、
雪解、余寒、残寒、厳寒、梅花、紅梅、梅月、梅鴬、中陽、節分、寒明け、
(上記を使用する場合は「~の候」「~のみぎり」「~の折」のいずれかを繋げる)

余寒厳しき折柄
春寒ややゆるみ
寒気は冴えかえり
余寒なお去りがたき折から
立春とは名のみの寒さ
三寒四温の時節
暦の上に春は立ちながら

〇親しい人への手紙
春の陽気が待ち遠しい今日この頃
雪解けの水もようやくぬるみ
梅便りが聞こえる今日この頃
冬の名残りがなかなか去らず
鶯の初音が聞かれる頃となりました
いくらか寒さも緩み
寒さの中にも春の足音が聞こえてきます
aflo_ddya016974

1月睦月 初春月の暦

睦月 
初空(はつぞら) 新年
元日の朝の空。新年の初々しい心で見あげる空は、清らかにして荘厳。
元日の晴れ渡った空は瑞兆として、雨や雪も豊穣の瑞兆として
それぞれに喜ばれた。

初空月【はつそらづき】
陰暦一月の異名。年が改まって、初空が見える月。

元日の空のことを「初空」といいます。   
初日の出を拝まなくても「初空」を眺める人なら多いのではないでしょうか。 
人は未来に思いを馳(は)せるとき、遠く彼方(かなた)に目をやるもの。  
これから始まる一年を思いやり、自然と空を仰ぐ人が増えることと思います。   
1月が、『初空月』と呼ばれるようになったのは
そんな理由もあってのことかもしれません。    

正月の空の色はひときわ美しく見えます。   
「初」という文字を冠して、眺めるからでしょうか。   
空だけではありません。   
年が明けて初めて見るもの、聞くもの、すること…  
どんなものにでも「初」をつけることができるといってもいいくらいです。
昨日までと、突然何かが変わるわけではないのですが…。  

新年を迎えた瞬間、そうやって私たちは心をリセットしてきました。   
初心を忘れないために新鮮な気持ちで見なれた風景を見つめ直すために。   
そして何よりもより多くの思い出を容れるためのスペースを空けておくために。

人は、未来に思いを馳(は)せるとき、遠く彼方(かなた)に目をやるもの。  
これから始まる一年を思いやり、自然と空を仰ぐ人が増えることと思います。
1月が『初空月』と呼ばれるようになったのは
そんな理由もあってのことかもしれません。

初明り
初夜明とも。元日の明け方、山陰や森の陰などから差しそめる曙光を言います。 
元日の朝、東天がほのぼのと明るくなること。また、さしてくる明け方の光。
[季]新年。

元日の日の出前に見られるほのかな光のこと。
その光はだんだんと空を朝の色にします。
初日の出は、太陽が顔を出したときにクライマックスとなりますが
初明りは、その前のほのかな明かりさえ味わうという美しい季語。

1clip3

■睦月
親族が互いに往来し仲睦まじく宴をする月であるからといわれています。
また、稲の実を初めて水に浸す月を指す「実月(むつき)」から
転じたという説もあります。
季節:晩冬(ばんとう) ※小寒から立春の前日まで。

初詣(はつもうで)
新年になつて神社・仏閣にお参りすることである。
伊勢に初詣を志す人達は大晦日の夜から出かけることが多い。
元旦、拝殿に額けば霊験総身に沁み徹る。
「なみなみと給はる新酒や初詣」 なみ女
「神慮いま鳩をたたしむ初詣」 虚子

年賀(ねんが)
元日より三ヶ日、親戚・知人・朋友等を相互に訪問し新年のが賀辞を述べることをいう。
年始。年禮(ねんれい)。廻禮(くわいれい)。
「年禮の城をめぐりて暮れにけり」 虚子

賀状(がじょう)
年賀状のこと。
年に一度の便りの年賀状もあり、元日早々之を受取るのは楽しいものである。
「新妻の友の賀状もちらほらと」 播水
「叔父ぞとも見らるる叔母の年賀状」 虚城

雑煮(ぞうに)
「貞丈雑記」に雑煮の本名をほうぞうというとある。
臓腑を保養する意である。三ヶ日毎朝餅を羹にして神佛に供へ
一家挙つてこれを食うべて年を祝う。
海山さまざまのものを投じて食べるので雑煮という。
「長病の今年も参る雑煮かな」 子規
「一学系を率いて食う雑煮かな」 虚子

初夢(はつゆめ)
二日の夜から三日の暁にかけて見る夢。その年の吉凶を占う。
宝船・獏の礼札を枕の下に敷寝して吉夢を得ようとし
もし悪夢を見たときは之を水に流す。
地方または時代によって、節分の夜から立春の暁に至る夢をさすとの説もあるが
現在では一般に一日の夜から二日の朝にかけて見る夢をいっている。
「初夢に故郷を見て涙かな」 一茶
「初夢の唯空白を存したり」 虚子

new-years-eve_198x198.jpg

日本人にとって元旦には特別な意味があります。
それは去年が今年になったというだけでなく
すべてが新たに一から始まるという日で、この世にあるものは
みな新しい生命を持ち、生まれ変わると信じられてきたからです。
私たちも毎年正月を祝うことで自分を新しい人間に生まれ変わらせていきます。

元旦の「元」はもと、つまり源ということです。
一年が円還し、原点回帰して新しく復活する日なのです。
お正月行事は、新しく降臨された歳神様をお迎えし
一年の無事に感謝して、今年一年の豊作と家族の幸せを願うための
連日接待の儀であると同時に、農耕社会での生産共同体である
家族や地域との結束を図り、神様をもてなす儀式を通じて
人を見つめなおし、生き方を再確認して、次代に伝承していく
重要な意味をもっています。

寒い冬のさなかに訪れる新年を、初春(はつはる)・新春・迎春などと
「春」をつけて呼ぶのはなぜでしょうか。
それは、明治5年まで用いられていた旧暦においては
立春の前後を年始としていたため、その習慣が残っているからです。

旧暦においては、雨水(うすい:立春の約15日後。
現在の2月19日頃)の直前の朔(さく:新月)の日を元日と定めていました。
よって昔の元日は立春の約15日前から約15日後の間のいずれかの日に訪れました。
旧暦では、新しい年と新しい春が、まさに同時期に訪れていたのです。

新年を寿ぐ(ことほぐ)意味で用いられる「春」の語は
他の様々な語と結びついて、和歌や俳句で用いられてきました。
明の春(あけのはる)、今朝の春、花の春、千代の春、四方の春
老の春(おいのはる)あたりが代表的ですが
国の春、江戸の春、家の春、宿の春など、様々な用い方が出来ます。

なお「初春」を「はつはる」ではなく「しょしゅん」と発音する場合は
新年の季語ではなく、立春からの約1か月間を指す春の季語となります。

aflo_sqla001178_2016122723270530c.jpg 

■1月の他の別名
祝月(いわいづき)
始和(しわ)
正月(しょうがつ)
早緑月(さみどりづき)
年端月(としはづき)
太郎月(たろうづき)
王春(おうしゅん)
建寅月(けんいんげつ)
初春月(はつはるづき)

◆七十二候。
一年を五日ごとに分けることで、自然界の微妙な変化を感じ取れる暦。
それぞれの季節にふさわしい名を付けて時候の移り変りを表しています。

芹生ず(せりしょうず):1月6日~10日頃
芹(せり)/一ヵ所にせり(競)合って生えることから「せり」。
中国では二千年前から食用に、日本でも古事記に登場、万葉集には
春の野遊びとして芹が詠まれています。

水泉動く(すいせんうごく):1月10日~14日頃
水泉とは地中から湧き出る水のこと。
凍りついた地中の泉が、かすかに暖かさを含む時季。
しかし地上はまだまだ厳寒の季節です。

雉子始めて鳴く(きじはじめてなく):1月15日~19日頃
雉子(きじ)/1947年、日本鳥学会において国鳥に選定。
日本では昔からただ単に「とり」という場合「雉」を指していたそうです。
低木林や草原に棲み、雄はけんけんと勇ましい声、
雌はちょんちょんと優しい声で鳴くとか。

蕗の花咲く(ふきのはなさく):1月20日~24日頃
蕗の薹(ふきのとう)/蕗の薹は蕗の花茎。
素揚げ、花が開いたように美しく揚げて春の味を。
花が咲く前、地面から出てきた直後くらいの柔らかいうちがベスト。
愛らしくて美味しいこの時季の山菜の代表です。

水沢腹く堅し(さわみずあつくかたし):1月25日~29日頃
沢に厚く硬い氷が張りつめるという意味です。
流れ動く沢の水をも凍りつくほど、一年でも最も寒い時季が続きます。
aflo_ppua037016 (1)

◎正月とは
本来は、一年の最初の月のこと。
年神様(としがみさま)をお迎えする行事のことで1月の別名でもあります。
現在は年頭の祝いをする三が日(一年の最初の日である元日から3日まで)や
松の内(元日から7日または15日まで)をさすのが一般的。
「正」には「年の始め」という意味があります。

正月は家に年神様をお迎えする行事。年末に煤払い(すすはらい)をしたり
正月に門松やしめ飾りを飾るのは
いずれも年神様をお迎えするための準備です。

日本では古くから季節の節目に先祖を奉り
五穀豊穣を祈る習慣がありました。
特に新しい年を迎える正月は、盛大に行われてきたようです。
現在のように、しめ飾りや鏡餅などを飾るようになったのは
江戸時代に入ってからのようです。
元旦には宮中や全国の神社で歳旦祭(さいたんさい)がおこなわれます。
【年神様(としがみさま】
新年の神様。「正月様」「歳徳神(としとくじん」ともいいます。
年の始めに、その年の作物が豊かに実るよう
家族みんなに幸せをもたらすために
高い山から降臨してくると考えられていました。
また、昔亡くなった人の魂は山の神になり、正月に年神様となって
子孫の繁栄を見守ってくれるのだとも考えていました。
つまり、年神様は祖先の神様でもあり、農耕の神様でもあるわけです。

年神様は、正月の間、それぞれの家に滞在されます。
神社と同じように、玄関に注連縄(しめなわ)を飾るのは
そこが神様がいらっしゃるのにふさわしい神聖な場所であるということ。
大掃除もそのためのものです。きれいにしましょう。

元日(がんじつ)と元旦(がんたん)
元日は1月1日の意味ですが「元旦」は1月1日の朝のことをさします。
※間違って使いがちですので、気をつけましょう。
年神様が降臨するのは元旦、つまり1月1日の朝ですので
くれぐれも、新年早々お昼まで寝ていた、なんてことがありませんように。

一年の計は元旦にあり
お正月には「新春」「迎春」など春のつく言葉が多く使われます。
これは旧暦では立春が一月一日だったから。
「春」この若々しく清新な年の初めに、心機一転「今年こそ」と
一年の生活の目標を立てて決意を固めたいものです。

hatsuhi.jpg

◆ 家内安全 ◆
土地にはその土地に暮らす人々の幸せを
見守ってくださっている神様がおられます。
この神様を鎮守さま、氏神(うじがみ)さま
産土神(うぶすなかみ)さまと呼んでいます。
遠くの有名な神社やお寺に初詣にいくだけでは
本当の家内安全を祈願したことにはなりません。
年が明けて氏神様への初詣も忘れずに。

◆ 招運来福 ◆
日本のお正月は縁起をかつぐ行事で満ち満ちています。
縁起のいいお正月を送ることが招運来福の秘訣です。
運・不運といいますが運は必ずしも向こうからやってくるわけではありません。
自ら進んで運を呼び込む福を得るために私たちの祖先は
さまざまな縁起物をそばに置き、縁起をかついできました。
そして神仏と縁を結び睦みあって生活してきたのです。

◆ 厄除開運 ◆
厄は厄年ばかりでなく毎日の中にあるものです。
罪を犯さないよう努力していても、知らないうちに
人を傷つけていたりすることもありつい過ちを犯しがちです。
開運を望むなら、まず自分の厄を祓わなければいけないというわけです。

◆ 五穀豊穣 ◆
日本人の主食は米です。私たちの生活は稲を中心にして培われてきました。
人々は年の初めに稲に宿る神様を祀り
稲をはじめとする穀物の豊作を祈りました。
豊作が生活に豊かさをもたらす基本だからです。
それを表したものが鏡餅です。

◆ 無病息災 ◆
病気という言葉が示すとおり、病は気から。
節目節目に身体の中の邪気を取り除き、健康を願う行事がたくさんあります。
羽子つきやどんど焼きなどもその一つ。
b58708fd 
■時候の挨拶 * 1月
「正月」「初春」「新春」「孟春」
「厳冬」「極寒」「小寒」「大寒」

「降雪の候」「酷風の候」「大寒の節」
「厳寒のみぎり」「酷寒のみぎり」

「いよいよ寒気がつのり」「寒気厳しき折柄」
「星も凍るような寒い夜」「例年にない寒さ」
「寒気ことのほか厳しく」「霜柱を踏んで」

「雪の晴れ間」「積雪は軒につかえ」
「初春とはいえ」「冬来たりなば春遠からじ」

■新年の季語

【時候】
五日 女正月 元日 小正月 旧年 去年 去年今年 今年 
小年 三が日 正月 人日 新年 七日 七日正月 二十日正月 
初春 初三十日 春永 二日 仏正月 松過 松の内 
三日 六日 睦月 宵の年 四日

【天文】
御降 淑気 儺追風 初茜 初明り 初霞 初東風 初東雲 
初松籟 初空 初凪 初晴 初日 初星 春の初風
 
◆小寒(しょうかん)
1月5日頃。
および大寒までの期間。
太陽黄経285度
冬至 から数えて15日目頃、冬至 と大寒の中間。
寒さが加わる頃という意味で、いわゆる「寒の入り」のこと。

小寒から節分までの30日間を「寒の内」といい
寒風と降雪の時節で、寒さが厳しくなる頃。これから冬本番を迎えます。
寒稽古や寒中水泳が行われるのは、この「寒」の時季です。
※立春が「寒の明け」になります。
この日から、寒中見舞いを出し始めます。

◆成人の日
※1月の第2月曜日  (令和6年は1月8日)
大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日。

1948年に制定されてから1999年まで1月15日でしたが
2000年に制定されたハッピーマンデー法に基づき
1月の第2月曜日に改正されています。

◆大寒(だいかん)
1月20日頃。および立春までの期間。
太陽黄経300度
小寒から数えて15日目頃。冬の季節の最後の節気。

寒さがさらに厳しくなり、1年中で最も寒い時季です。
小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はそのまん中にあたります。
寒稽古など、耐寒のためのいろいろな行事が行われます。
また「寒仕込み」といって、寒気を利用した食べ物
(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込むのに最もよい時期とされています。
aflo_ouka000143 
季節の言葉

『 初晴れ 』
元日の晴天のこと。元日から晴天が続くと幸先が良いとして喜ばれます。

『 寒稽古 』
寒中の早朝に武道や芸道の稽古をすること。

『 冴ゆ(さゆ) 』
空気が凍るような感じのこと。夕方から夜にかけて使われることが多い言葉。

『 年始参り・お年賀 』
本家と分家が一同に集まって新年の挨拶をしたのが始まり。
訪問は元日を除き、松の内までに、午前中は避けて1時から2時頃に訪問します。

『 年賀状・寒中見舞い 』
年賀状は新年の挨拶に出かけるかわりに書くものです。
年賀状をいただいた場合は松の内までに返信します。
それを過ぎた場合は「寒中見舞い」として寒の入りから立春までに出します。
お正月の行事あれこれ 

shimekazari.jpg

◆ 初日の出 
元旦の初日とともに神様も生まれ変わります。
去年の神様は大晦日にその力が失われ
まったく新しい今年の歳神様が初日の出とともに降臨されます。

◆ 門松・注連飾り 
門松は、歳神様をお迎えし、降臨される「依代(よりしろ)」です。
松は四季にわたって色を変えないことから
生命の木、普遍の象徴として崇められてきました。
注連飾りは、歳神様がおいでになる神聖な区域を
普通の場所と区別する結界の象徴です。

◆ 鏡餅 
作物の中で最も大切なお米でついたお餅に
海の幸、山の幸をあしらい、歳神様へお供えをして
五穀豊穣を祈るのが鏡餅です。
正月十一日には「鏡開き」と称して、鏡餅の中に宿る歳神様の魂を
家中こぞっていただけば、家族一人一人にその魂が分け与えられ
あらためてまた一年健やかに暮らしていけると信じられています。
霊魂のことを昔は「タマ」と称していました。
昔の人は霊魂つまり「タマ」を丸いものと信じ
丸いお餅を歳神様の魂のシンボルと考えていました。

◆ 松の内   元日から関東1月7日、関西1月15日
元日から松飾りを取り除く日までの「七日正月」までを松の内といいます。
七日正月に松送りをする関東地方、関西では十五日までが松の内。
地方により異なります。

◆ 七草粥  1月7日
七種類の若菜が入ったお粥を食べて、一年間の無病息災を願います。
青菜が不足する時期に栄養を摂り、お正月のご馳走で疲れた胃腸を休めるという
生活の知恵でもあります。
七草・・せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ
すずな(かぶ)、すずしろ(大根)。

◆ どんど焼き、左義長(さぎちょう)1月15日
お正月の行事は小正月(1月15日)をもって終了します。
どんど焼きは大正月(元日)にお迎えした歳神様を
火に乗せて天にお送りする行事です。
お正月の飾り物を神聖な火で焚き、一年の無病息災を祈ります。

aflo_loma015122.jpg

●寒の内(かんのうち)
寒の入より寒明までの約三十日間をいう。
単に寒というのも主に此の寒の内のことである。
寒の内には寒の水を取るとか、寒灸をすゑつとか其他いろいろの行事がある。
「乾鮭も空也の痩も寒の内」芭蕉
「御佛飯焼いていたゞく寒の内」雨圃子
「一切の行蔵寒にある思ひ」虚子

●七種(ななくさ)
「せりなづな御形はこべら佛の座すずなすずしろこれや七種」
-初春の野に立ち出でて之を摘み、羹とすることは中国から伝わったことで
古く万葉時代から行われていた。万病を攘い、邪気を除くといわれ
若い乙女子の手に摘まれ、煮られるのが本義とされている。
昔は上子の日に摘み、之を天子に上つたのであるが
いつしか七日に行う習となった。
春の七草。
「七草や兄弟の子の起きそろひ」太祇
「摘みゆけど春の七草揃はざる」秀好
「七草や似つかぬ草も打ちまじり」夏山
「七種に更に嫁菜を加へけり」虚子

●若菜(わかな)
若菜は七種の総称。若菜摘(わかなつみ)。
「摘む人の傍に寄り若菜つむ」 温亭

●七種粥(ななくさがゆ)
七種を打ち囃して、悪鳥を禳(はら)うといい伝えなどはよしなくとも
冬枯の野に出て、星や青々と鮮かな色をなしてゐる七種を摘み
これを粥にして食することは新年の一日にふさわしい清々しい行事。
薺(なずな)粥。
「薺粥箸にかゝらぬ緑かな」蝶衣
「白箸に色かぐわしき薺かな」秋皎
「薺粥さらりと出来てめでたけれ」杣男

●餅花(もちばな)
一月十四日、餅の小さな玉を作り、様々の色に染め
これを樹枝に挿して神前に供へる。繭に象つたもので繭玉ともいう。
養蚕の盛んなのを祝うのであるが
今日では唯部屋の飾、ショーウインドの装飾などにその華やかさを止めるのみ。
「餅花や灯たてゝ壁の影」其角
「壁花をくゞりて入りぬ電話室」洛山人
「餅花や酔ひ打臥せる枕許」活東
「餅花の影一ぱいに灯りけり」薫子
「あふ向いて餅花をつるす女かな」北村
「餅花のふれたる髪に手をやりし」花洞
「餅花の賽は鯛より大きけれ」虚子

11_f


●風花(かざはな)
晴天にちらつく雪をいう。又風の出初に少し降る雪とも。
「風花に紺のたちつけ干してあり」 雲十
「日ねもすの風花淋しからざるや」 虚子

●雪(ゆき)
昔から月雪花と讃へられ雪は冬を象徴しいろいろの景観を呈する。
六片に凍るため、六花(ろくばな)とも呼ばれるがその形態は実にさまざまで
牡丹雪(ぼたんゆき)・小米雪(こごめゆき)・粉雪・綿雪などの名称がある。
降雪の期や量は地方によって大いに違い、趣も亦非常な差がある。
雪空。大雪。深雪(みゆき)。小雪。吹雪。しずり雪。
ちらちら雪。雪明り。雪煙。朝の雪。夜の雪。暮雪(ぼせつ)。
「馬をさへながむる雪のあしたかな」 芭蕉
「住吉の雪にぬかづく遊女かな」 蕪村
「いくたびも雪の深さを尋ねけり」 子規
「我を迎ふ旧山河雪を装へり」 虚子

●寒月(かんげつ)
転地凍てつくような空にかかった、見るからに寒いような月をいう。
雲一つない時は冷徹そのもののように身魂に刀をあてる鋭さがあり
雲間を駛る寒月には凄さがある。
「寒月や枯木の中の竹三竿」蕪村
「駕を出て寒月高し己が門」大祇
「海原や寒月駛る夜もすがら」海扇
「寒月に幻(げ)の影かゝりうせにけり」友次郎
「寒月の通天わたるひとりかな」茅舎
「寒月を網する如き枯枝かな」虚子

●寒牡丹(かんぼたん)
厳冬に花を咲かせるために、藁などでかこって培う。
初瀬寺、染寺その他牡丹に名のある所に杖を曳けば
寒中の牡丹の花に遇ふことが出来る。
寒牡丹といふ特別の種類があるのではない。冬牡丹(ふゆぼたん)。
「ひうひうと風は空行冬牡丹」 鬼貫
「惨として驕らざるこの寒牡丹」 虚子

●冬薔薇(ふゆさうび)
冬に咲く薔薇である。すがれた茎に一輪深紅の花をつけているのを見れば
野茨や観賞用の春の薔薇とは自ら異なった感じがある。
寒薔薇(かんばら)。冬ばら。
「大輪のあと蕾なし冬の薔薇」 みさ子
「強き刺もちて冬薔薇咲きにけり」 野風呂

●寒菊(かんぎく)
寒菊は菊花の盛を過ぎた頃から蕾を上げ始めて
冬期、小輪深黄或は深紅の花を開き永く咲きつづける。
菊の原種の一変種。葉が紅葉することもあるし
雪中に花をつゞけ、雅致の深いものである。
「寒菊や粉糠のかゝる臼の端」芭蕉
「寒菊や愛すともなき垣根かな」蕪村
「寒菊に南天の実のこぼれけり」曉臺
「寒菊のそこら静な畑かな」射江
「寒菊やころがり侘びて石一つ」草城
「寒菊や年々同じ庭の隅」虚子

●水仙(すいせん)
菊のあとは花は少なくなる中、厳寒にもめげずに咲く気品の高い花。
一重と八重とがある。
「水仙の花のうしろの蕾かな」 立子
「水仙のはげしき雨に堪えてあり」 綾女

●大寒(だいかん)
小寒の後一五日目、大抵一月二十一日頃に当たり最も寒気凛冽(りんれつ)。
「大寒の白々として京の町」 木犀
「大寒の埃の如く人死ぬる」 虚子

1e3f3ff7 

●早梅(そうばい)
冬至頃から咲き出す特殊な梅はもちろん早梅であるが、特に暖かな地方とか
南面した山懐とか、そういう処にあって季節よりも早く吹き出でた梅をいう。
「梅つばき早咲きほめむ保美の里」 芭蕉
「早梅や御室の里の売屋敷」 蕪村
「神前の軒端の梅の早さかな」 虚子

●蝋梅(ろうばい)
蝋付き、葉に魁けて黄蝋に似た花をつける。
欄香を放つ。唐梅(からうめ)ともいう。
「きりくるる蝋梅のもとにしたがへり」 菱歌

●寒梅(かんばい)
寒中に花を発する梅。冬の梅(ふゆのうめ)。寒紅梅(かんこうばい)。
「冬の梅きのふやちりぬ石の上」蕪村
「寒梅やほくちにうつる二三輪」蕪村
「とかくして散る日になりぬ冬のうめ」蕪村
「冬の梅咲く枝剪つてさしはさむ」温亭
「寒梅や青々として竹箒」凡平
「寒梅の固き蕾の賑しき」としを
「粉雪のちらつくもよし冬至梅」乙女
「冬梅の既に情を含みをり」虚子

●冬櫻(ふゆざくら)
冬開く櫻の一種。六甲の麓、本山町岡本にある冬櫻は
十一月中旬頃から二月頃まで霜や雪にめげずに咲いている。
高さ一間半くらい。花は彼岸櫻に似て色は白く、香もなく、枝一面に咲き
村人は寒櫻と呼んでいる。伊豆熱川にも五・六本の冬櫻があり
一二月・一月頃白く咲いてはらはらと散っている。
春の櫻と違つて散る一方に盛りの花もあり、後々には蕾が沢山ついている。
「満開にして淋しさや寒櫻」 虚子

●寒椿(かんつばき)
椿は春の花であるが早咲は既に冬季寒中に咲くところから
これを寒椿といい冬椿と呼ぶ。寒椿という特別の種類があるのではない。
日当りのよい藪表の山椿、八重の太神楽等は早く咲く。
枯木の常盤木の中に一点の紅を点ずるもの、凛としたところがある。
「うつくしく交る中や冬椿」鬼貫
「冬椿乏しき花を落しけり」草城
「汲みとりて蓋する井戸や冬椿」澄水子
「下むきに咲きそる花や寒椿」立子
「うかゞへば尚一輪や冬椿」八郎
「雪かぶる日もありて咲く冬椿」虚子

●春待つ(はるまつ)
陰気な冬も終わりに近くなり華やかなのびのびとした
楽しい春の来るのを待つ心持ちをいう。
冬の終わりには冬を惜しむ情けはなくて春を待つ心ばかり。
待春(たいしゅん)。
「春を待つ舞子の茶屋や松の中」 躑躅
「押す花もなくて一壷の春を待つ」 二石
「時ものを解決するや春を待つ」 虚子

1clip

冷えは万病のもと。乾燥生姜で体の中から温めましょう

いよいよ1年で最も気温が下がる季節の到来です。
お肌はこの時期、紫外線が減るので肌色は明るくなりますが
寒さと冷えで血行や代謝が鈍り、それによりお肌の乾燥を招きます。
内外から冷えない対策とお肌は保湿ケアが大切な時期です。

冷え性対策については、ある健康番組で生姜は『生』より
『乾燥』したものの方が身体を深部から温める効果が高いと紹介されていました。
生姜は中国でも古くから漢方処方に頻用されその効果は咳を鎮め
痰を切り、嘔吐を抑える他、解熱や消化器系の機能亢進、腹痛、
胃痛や便秘の解消など実に様々な効能が知られています。
乾燥した生姜は古くから漢方薬に使われ、中国の薬学書には
乾燥生姜は「寒冷腹痛止める」「中を温める」という薬能が記述されているそうです。
乾燥生姜の作り方ですが1、2ミリにスライスした生姜を
室内干しで一週間、天日干しなら一日、乾燥させたら出来上がりです。
乾燥させた生姜はフードミルなどで細かく砕き
黒砂糖や蜂蜜、紅茶などを入れて飲むと良いです。

006999.jpg

生姜焼きやスープなども乾燥させた生姜の方が
辛味成分が更に出て甘味も増すようです。
乾燥させる時は"カビに注意して作る"こと以外はかなり簡単にできますので
皆さんもこの冬は冷え対策に乾燥生姜を試してみてはいかがでしょうか。

冷え性は万病の元といわれるように気づいていながら
放置しておくと様々な病気を誘発してしまいます。
(生理不順、子宮筋腫、更年期障害、子宮内膜症、栄養失調、糖尿病
心臓病、心不全、肝炎、卵巣機能障害)

000526.jpg

外からも腰周りを冷やさないように暖かいショーツ
(毛糸のパンツや腹巻き・笑)をはいて
内側からはインナーマッスルを鍛え、熱を発生させましょう。
冷え性は努力と工夫で改善できるものなので
自分に合ったやり方を探してみて下さい。

冬は冬らしく寒さが深いと春に咲く桜が一層美しく
サクラ色の輝きも違ってくるそうですが、私たち人間も
冬はしっかりエネルギーを溜め込んで冷え性を改善し、筋肉を鍛え
春から夏にはイキイキと活動的にエネルギーを発散できるように
季節のリズム(大自然のリズム)と共に身体づくりに励みたいものですね。

12月 師走歳時記

今年もいよいよ12月です。
「師走」「年の瀬」「歳末」「年末」などと呼び習わされていますが
師走の言葉には、どこか人の暮らしを慌ただしくさせる
追い立てられるような切迫感があります。

元来「師走」は陰暦12月の別称ですが、必ずしも陽暦12月そのものに
ぴったりと重なるものではありません。しかし、他の陰暦の名称に比べて
「師走」は現代生活にすっかり浸透していて
新聞、テレビ、ラジオなどでも頻繁に使われています。
法師(僧)や教師までもが駆けずり回るほど忙しくなるという説が有力ですが
語源については異説があり、「師趨(しすう)」
「為果つ(しはつ)」などからの転訛ともいわれております。

aflo_34879954

12月の最も一般的な名称は師走(しわす)です。
一年の区切りをつけて、新年を迎えるということから
12月はとても忙しいとされています。
禅師(ぜんじ)とよばれる普段は落ち着き払った偉いお坊さんまで
忙しさのために走り回る、ということから
「師走」という名が付いたと言われています。
また、一年の最後の月、という意味から「極月」(ごくげつ)、
「窮月」(きゅうげつ)、「除月」(じょげつ)とも呼ばれています。
他に、「師走」は、旧暦では冬の最後の月にあたるので
「残冬」、「晩冬」、「暮冬」、近づく春への期待を込めて
「春待月」、「梅初月」等の名称もあります。

僧がお経をあげるために東西を馳せることから
「師が馳せる月」→「しはせつき」→「しわす」となったといわれています。
「師」は「僧」を指すのが一般的。
「馳せる」は「走る。急いで行く」という意味です。

季節:仲冬(ちゅうとう) ※大雪から小寒の前日まで。

aflo_wkea113119

12月は一年の最後の月として、果ての月、暮古月(くれこづき)、
極月(ごくげつ)、限月(かぎりのつき)などと呼ばれますが、 
師走(しわす)が一番なじみ深い呼び方でしょう。

「師走」の語源としては、年末は師(先生)も忙しく走り回るから、
という説をよく聞きますが、実ははっきりせず
 「師走」という字は当て字のようです。

もともとこの“師走”は語源不詳とされておりますが
『日本書紀』に「十有二月(しはす)」
『万葉集』には「十二月(しわす)」とあり
古来、十二月の数字を表記して“しわす”と呼んでいました。
師走とは後世の当て字なのです。

「しわす(しはす)」という言葉の由来としては
1年の終わりの12月は万事を為(し)終えるので“為終(しわ)の月”
年が果てるので“年果(としは)つ月”
四時(四季)の1年が極まったので“四極月(しはつづき)”などが
“しわす”になったとする説があります。

歳(とし)から「し」果つから「はす」、
合わせて歳が果つので「しはす」となったとか
四季の果てる月の意味の「四極(しはつ)」だとか
こちらも色々な説が伝えられています。

本来、十二月を「しわす」とはどうやっても読めないでしょう。
しかし行く年と季節を惜しむ日本人の感性と日本のことばの豊かさは
「しわす」という単語を生み、一年を最後まで
味わい尽くそうとしたのでないでしょうか。

JMC-237

また一年の最後の月、という意味から「極月」(ごくげつ)、
「窮月」(きゅうげつ)、「除月」(じょげつ)とも呼ばれています。
他に、「師走」は旧暦では冬の最後の月にあたるので
「残冬」、「晩冬」、「暮冬」、近づく春への期待を込めて
「春待月」、「梅初月」等の名称もあります。

昔は13日を「正月事始め」とし、1年の汚れを落とす「すす払い」や
門松などに用いる松を準備しました。
これが現代の大掃除へと変わってきました。
お正月を迎えるための「正月事始め」
この日には正月の神の歳神(としがみ)を迎えるため
屋内や神棚の煤(すす)や埃(ほこり)の汚れを落とす「すす払い」を行ないます。
そして山に入って門松や正月飾りの草木を採りにいく
“松迎え”の習慣がありました。

二十四節気の「冬至」を迎える22日ごろは、1年で昼が最も短い日。
この日を境に昼が少しずつ長くなることから
「一陽来復(いちようらいふく)」といい、上昇運に転じる日とされています。
また「冬至冬中冬はじめ」といって、本当の冬の厳しさはここから始まります。
そこで、旬を迎えるゆずを浮かべた風呂(ゆず湯)に入ると
風邪をひかず元気に冬を越せるという習わしが生まれました。
冬至にかぼちゃ[別名:南瓜(なんきん)]を食べる習わしは
名前に「ん」のつくものを食べ、「運盛り」に由来しています。
野菜が少ない冬に、保存のきくかぼちゃを食べて栄養を取る
暮らしの知恵でもあります。
地域によっては、れんこん、みかん、こんにゃくなどを食べます。

また、昔から小豆の赤い色が魔よけになるとして、小豆粥、小豆団子
赤飯などを食べることも習わしになっています。
先人の知恵は冬を元気に乗り越える術でもあります。

aflo_rcba004732

「師走」「年の瀬」「歳末」「年末」などと呼び習わされていますが
師走の言葉には、どこか人の暮らしを慌ただしくさせる
追い立てられるような切迫感があります。
元来「師走」は陰暦12月の別称ですが、必ずしも陽暦12月そのものに
ぴったりと重なるものではありません。しかし、他の陰暦の名称に比べて
「師走」は現代生活にすっかり浸透していて
新聞、テレビ、ラジオなどでも頻繁に使われています。
法師(僧)や教師までもが駆けずり回るほど忙しくなるという説が有力ですが
語源については異説があり、「師趨(しすう)」
「為果つ(しはつ)」などからの転訛ともいわれております。

12月の旧暦名は誰もが知っている「師走」。
昔は各家で、その年内に知らずに犯してしまった罪障を
懺悔(ざんげ)し消滅を祈願するため僧侶を招く
仏名会(ぶつみょうえ)という法会を営んでいました。
平安末期の『奥義抄』に「僧をむかへて経を読ませ
東西に馳(は)せ走るが故に、師走月といふ(略)」とあり
12月は師が走りまわる師走(しはし)り月が師走(しわす)になった
とする説が一般的です。この師とは伊勢の神宮始め
著名な神社やお寺の新しい暦や神札を配布し
新年の参詣の勧誘をして宿泊などの世話をする御師(おんし)
(またはおし)のことを指すという説もあります。

aflo_wkea089287

●12月の異名
茶月(さげつ) 弟月(おとづき)
健丑月(けんちゅうげつ)
極月(ごくげつ) 厳月(げんげつ)
限月(かぎりのつき)
窮月(きゅうげつ) 臘月(ろうげつ)
茶月(さげつ) 親子月(おやこづき)
春待月(はるまちづき)
暮古月(くれこづき)三冬月(みふゆつき)
梅初月(うめはつづき)などがあります。 

●時候の挨拶
上旬……( 師走・寒冷・初冬)の(候・みぎり)
中旬……( 霜寒・忙月・短日)の( 候・みぎり )
下旬……( 歳末・厳寒・孟冬 )の( 候・みぎり )

・ 寒気厳しき折から
・ 寒気いよいよ厳しく
・ 年の瀬もいよいよ押し詰まり
・ 年末余白なく

寒冷 歳末 霜夜 初冬 師走 新雪 年末 初雪 初霜
(最後に「~の折」「~の候」「~のみぎり」のいずれかを付けて使用します)

aflo_vzla000128s

●初冬の折、ますますご壮健のこととお喜び申し上げます
●師走のみぎり、ご家族様にはお元気でお過ごしのことと存じます
●早くも年の瀬を迎え、ご繁忙のことと拝察し大慶に存じます

初冬の候  師走の候  寒冷の候  霜寒の候  歳晩の候  短日の候
季冬の候  激寒の候  年末のみぎり  歳末多忙のおりから
寒気いよいよつのり  荒涼たる冬となり  年の瀬もおしせまり
心せわし年の暮れを迎え  年もせまり何かと繁忙のこと  年内余日なく
今年もおしせまって参りましたが

【結び】
ご多忙の折ではございますが、風邪など召されませんようご自愛ください
来年も素晴らしい年になりますよう願っています

季語
冬の朝・初雪・枯木・おでん・熱燗・たき火・こたつ
湯ざめ・クリスマス・除夜・年越し・大晦日 
image1
七十二候
二十四節気をさらに5日ごとに3つに細かく気候を表現したもの。

閉塞成冬:そらさむくふゆとなる 12月7日頃
空も大地も寒さでふさがれ、本格的な冬がやってくる。
灰色の雲と冷たい空気で、生き物は息をひそめて寒さに耐える。

熊蟄穴く:まあなにこもる    12月12日頃
熊は冬眠に備えて食べ物をお腹いっぱい食べ
そろそろ洞穴にこもるころ。

鮭魚群:さけのうおむらがる   12月17日頃
鮭が産卵のために、生まれた川に戻る。
冬の風物詩、鮭の遡上(そじょう)
川の上流に魚がさかのぼって行く様をいう。

乃東生:なつかれくさしょうず    12月22日頃
冬の花ウツボグサが芽を出すころ
ウツボグサは、夏に枯れ冬に目を出す草で、
「夏枯草(かごそう)」と呼ばれる和漢生薬
血圧を下げ、利尿作用、消炎効果がある。
紫色のラベンダーのような花

麋角解:さわしかのつのおつる    12月27日頃
沢鹿(さわしか)は、トナカイの仲間で大型の鹿。
オスの角が抜け落ちるころ。
春になるとまた生えてきます。

雪下出麦:ゆきわたりてむぎのびる  1月1日頃
雪の積もった畑に麦が目を出し始める。
どんなに寒い気候でも、植物はちゃんと芽吹き
季節は着実に進んでいる。

aflo_rqia002437

■ 暦のうえでの季節の節目 〜 二十四節気 〜

大雪(たいせつ)
12月7日頃(2016年はは12月7日)。
および冬至までの期間。
太陽黄径255度。
小雪から数えて15日目頃。 

山岳だけでなく、平野にも降雪のある時節ということから
大雪といわれたものでしょう。この頃になると九州地方でも
初氷が張り、全国的に冬一色になります。
スキー場がオープンしたり、熊が冬眠に入るのもこの頃。
鰤(ぶり)など冬の魚の漁も盛んになります。

冬至
12月22日頃(2016年は12月21日)。
および小寒までの期間。
太陽黄径270度。大雪から数えて15日目頃。

北半球で太陽の高さが一番低くなる日を冬至と呼びます。
暗く寒い冬の中でも、冬至は一番昼が短く、夜が長い日です。
今と違い、電気もガスもない時代に、赤道に近い
暖かい地域以外の人々にとって、冬を越すということは一大事だったでしょう。
しかし、冬至を過ぎれば、日脚が伸びて日毎に日照が増えていきます。
冬至は「一陽来復」とも言われ、冬から春への兆しであり
新しい年が始まる希望の日でもありました。

太陽が軌道上の最も南に来るときで
夏至と反対に、夜が最も長く、昼が短い日。
夏至から徐々に日照時間が減っていき、南中の高さも
1年で最も低くなることから、太陽の力が一番衰える日と考えられてきました。

冬至は「日短きこと至る(きわまる)」という意味。
中国では、この日から新年の始まる日で、先祖を祀る習俗があります。

eyes0495-300x199

冬至は重要な意味を持つ日ですが、古くから伝わる宮中祭祀があります。
「新嘗祭(にいなめさい)」と、その前日に行なわれる
秘儀・「鎮魂祭(みたましづめのまつり)」です。

一陽来復(いちようらいふく)とも言います。
「一陽来復」は中国の「易経」に出てくる言葉。
中国の昔の暦では10月はすべて陰の気で覆われ
11月になると陽の気が復活し、冬至を境に長くなっていくとされています。
つまり、衰えていた太陽の力が再び勢いを増してくるというわけ。
そのため、新年が来るという意味の他に、悪いことが続いた後に
幸運に向かうという意味も込められているのです。
良くないことが続いている人も、冬至が来たら
「さあ、これからは良いことがどんどんやって来る」と
気持ちを切り替えましょう。
そういうきっかけを与えてくれる日でもあるのです。
早稲田の穴八幡などの神社では「一陽来復」のお守りが配られます。

aflo_sqwa035100s

柚子湯
冬至といえば柚子(ゆず)湯。
この日に柚子湯に入ると風邪を引かないと言われています。
「融通がきくように」との説がありますが、単なる語呂合わせ? 
柚子には体を温める効果があります。
柑橘系の香りでゆったり、リラックスしたいですね。

かぼちゃ  小豆粥
冬至にかぼちゃや小豆粥を食べる風習があります。
この日にかぼちゃを食べると魔除けになり、風邪を引かないと言われています。

「ん」のつく食べ物
地方によっては、みかんなど「ん」のつく食べ物を
7種類食べると幸せになるともいわれているそうです。
かぼちゃの別名は「南京(なんきん)」。やはり「ん」がついています。
「ん」のつく食べ物:みかん、大根、にんじん、れんこんなど。

937e8e8a

12月は一年の締めくくりの月。日中の明るさも日に日に短くなり
寒さもだんだん厳しくなっていき冬を実感します。
年の瀬に向かって慌ただしさが増していき
年末の大売出し、お歳暮、忘年会、クリスマスなどの行事も続きます。

●12月8日  事始め(事納め)
今年1年に感謝の意をこめて道具を片付け、新年を迎える準備を始める日。
“事”を年ととらえる地方では、12月8日が「事始め」で
2月8日を「事納め」といい、“事”を農業ととらえる地方では
12月8日が「事納め」で2月8日を「事始め」といいます。

今年使い古した針を豆腐やもちなどに刺して供養する「針供養」の風習も
着物時代の大切な道具を片付けるための行事で
12月8日または2月8日に行われます。
年内にやるべきことをリストアップし、仕事も家事も段取りよく進めましょう。
年賀状、おせち、ぽち袋など、新年を迎える準備を本格的にスタート!

●12月13日  すす払い
お正月に年神様を迎えるために1年間の汚れを落とす行事で
いわゆる大掃除です。江戸城で12月13日に行っていたことに由来し
家屋や神棚を清める正月準備として定着しました。
この日を「事始め」とする地方もあります。

年末に慌しく大掃除をするのではなく、13日ごろから
計画的にとりかかるのが賢いやり方。汚れを隅々まで取り払うと
年神様がたくさんのご利益をもってきてくれるそうです。
天気の良い日に段取りよく片付けてしまえば
年の瀬に慌てることなく気分良くお正月が迎えられます。

houki200

「すす払い」の続きですが「煤掃(すすは)き」とも
「煤取(すすと)り節供(せっく)」とも云われたこの行事は古くから見られ
鎌倉時代の歴史書の『吾妻鏡(あずまかがみ)』や
室町時代の公家日記『親長卿記(ちかながきょうき)』などにも記されています。
すす払いには竹竿の先に藁(わら)や笹をくくり付けた「
すす梵天」という道具を使いました。
すす払いの後はこれを祭具として屋外に立てかけ
、注連縄(しめなわ)を張ってご神酒や団子を供え
正月が過ぎて正月飾りと一緒に左義長(どんと焼き)のときに燃やします。

囲炉裏(いろり)で薪(まき)や炭を燃やし、照明に油や
ローソクを使っていた時代とくらべて住居(すまい)の環境も良くなった昨今では
信仰的な行事のすす払いから年末の大掃除になりました。
それでも年末には各地の寺社での、伝統的な儀式としての
すす払いを新聞やテレビで眼にします。
現在ではお歳暮を早い時期から取り扱いますが
本来はこのすす払いを終え歳神を迎える準備ができてから贈るものでした。

●12月中旬  お歳暮
嫁いだ娘や分家のものが、お正月用のお供えものを
本家に届けたのがお歳暮の起源。昔はお正月にも
先祖の霊が帰ってくると考えられていたのです。
そのため、すす払いをして神様を迎える準備ができた
12月13日からお歳暮を贈るとされていました。

現代は本家に限らず、日頃の感謝の気持ちをこめて
12月初め~25日頃までに届けますが
(関西では12月13日頃~25日頃)それ以降は次のようになります。
・新年~1月7日(=松の内)/ 
関西では新年~1月15日(=小正月)→「お年賀」
・それ以降2月4日ごろ(=立春)まで →「寒中お見舞い」「寒中お伺い」

早めにお歳暮の手配をすませておきましょう。
配送してもらう場合が多いのですが、手渡しできれば理想的です。
頂く側はお礼状も準備しておきましょう。

YAG-7511

●クリスマス
キリストの誕生を祝うお祭りですが、古代ローマでは
冬至の日に行われていた「太陽神の復活祭」や
「農耕神への収穫祭」だったという説もあります。
クリスマスに飾るツリーやリース、スワッグにはモミを使うのが一般的です。
常緑樹のモミは、西洋では生命の象徴。古くから魔よけや
神聖なものとして扱われてきました。装飾に使う松ぼっくり、麦の穂、
(葡萄の)蔓(つる)、リンゴには、豊作祈願の意味があります。

また、リースは輪になっていることから、始めも終わりもない
「永遠に続く愛」を表しています。クリスマスの飾りには日本の
「しめ飾り」に近い意味合いもあります。
キリスト教では12月25日の4週間前の日曜日から飾りつけを始め、
顕現日(けんげんび)[公現祭]の翌日1月7日に片づけるのが一般的です。

●12月下旬  歳の市
クリスマスが過ぎると一気にお正月ムードに。
商店街や市場にお正月商品や生鮮食料品が勢ぞろいし
寺社には正月飾りや乾物などを売る市が立ち並びます。
デパートなどの歳末大売出しも歳の市と称するものが多いですね。
お正月に向けて下着、靴、鍋などの日用品を新しくするのは
お清めの意味があるからです。

門松、注連飾り、鏡餅などの正月飾りは
29日は「二重苦」「苦立て」「苦松(=苦が待つ)」に通じ
31日は葬儀と同じ「一夜飾り」で縁起が悪いことや
年神様をお迎えするのに一夜限りでは失礼なことから
26日~28日または30日に飾ってください。

必要なものを調達するだけでなく、露店や市場の賑やかさは年の瀬の風物詩。
どれにしようか迷ったり、値切ったりするのも楽しみのひとつです。
買い物リストをもってぜひ出掛けましょう。良いものを安く調達でき
買い忘れてもまだ日があるので慌てなくてすみます。

83x83n838a815b839383v838783b83g202016-01-182017.08.15

●12月31日  大晦日
毎月の末日を晦日(みそか)といい、1年の最終日だから大晦日です。
お正月準備を済ませたら、家族揃って年越しそばを食べ
除夜の鐘が聞こえてきたら今年ももうおしまいです。

お正月の生鮮食料品以外は、大晦日までに準備するつもりで。
除夜の鐘をつかせてくれる所も多いので
事前に問合せてみてはいかがでしょう。

aflo_fepb004897

●年越しそば
1年の締めくくりに、そばのように細く長く
長寿であるように願って「年越しそば」を食べます。
年越しそばを食べるのは、月末にそばを食べる
「みそかそば(晦日蕎麦/三十日蕎麦)」という風習が
大晦日だけに残ったもので、江戸時代の町人の間で始まったといわれています。
また、年越しそばにはさまざまな呼び名と言い伝えがあります。

【寿命そば】
そばのように長くのびる(長生きできる)。
【運気そば】
鎌倉時代、博多の承天寺が町人にそばを振舞ったところ
翌年からみんなの運気が上がった。
【福そば】
金銀細工師が散らかった金粉を集めるのに
そば粉を練った団子を使うので、そばは金を集める縁起物。
【縁切りそば】
そばがよく切れるように、1年の労苦を忘れられる。

そばに付き物のねぎは「ねぐ」といって
「祈る」「労う」という意味もありますから、ぜひ入れてください。

aflo_74502736

除夜は一年の終わりではなく、すでに新しい年の始まりです。
年越しで除夜の鐘を聞き、新年を迎えることができるのは、
無事に一年が終わり、続けて新しい一年の始まりに
足を踏み入れるおごそかな時の流れだと思います。

お正月を迎えるための「正月事始め」もあります。
この日には正月の神の歳神(としがみ)を迎えるため
屋内や神棚の煤(すす)や埃(ほこり)の汚れを落とす「すす払い」を行ないます。
そして山に入って門松や正月飾りの草木を採りにいく
“松迎え”の習慣がありました。

正月には歳神とともに祖霊も迎えます。
お歳暮は、嫁いだ女性や分家をした者たちが正月に実家や本家で
祀る祖霊に対しての供え物を届ける習慣が、いつの間にか
お世話になったひとへの贈り物へと変わっていきました。
品物には紅白の水引を蝶結びにして贈ります。

12月は北半球での太陽の高さが最も低くなり
一年中で夜が一番長くなる冬至があります。
旧暦から新暦に変わっても、天体作用の冬至の日は変わりません。
古代中国では冬至から新年が始まりました。
太陽の力が最も弱まり万物が衰える冬至を、新たな復活の起点としたのです。
西洋のクリスマスも「太陽が蘇る日」の冬至祭が起源と云われます。
日本ではこの日に、ゆず湯に入りかぼちゃや小豆粥を食べ無病息災を祈ります。

aflo_heqa002523

晴れた日は陽の光の暖かさを感じる頃ですが
7日の大雪を過ぎる頃からはグッと冷え込みます。
一年で一番賑やかで楽しい季節でもあります。
木枯らしに負けず、お体には充分に気をつけてお過ごしください。

慌ただしく過ぎる毎日の日の暮れの早さには驚くばかり…
しかし冬至を境として長くなる日の中には
「寒さ」とはいいながらも光の春に向けて
一歩一歩進んでいく希望が感じられます。
どうぞお健やかにお迎えらになられる新年、初春でありますよう
お祈りしております。
* Welcome *

*Welcome To My Weblog*

  御訪問ありがとうございます。

  季節や暦に合わせた暮らし歳時記

  興味を持った事柄をPickupしつつ

  不定期に更新しています。


月の暦☾* Daily Moon *
Ж Moon Calender Ж



* 2024年2月の月暦 *
下弦 *  3日 08:18
新月 * 10日 07:59
上弦 * 17日 00:01
満月 * 24日 21:30

* 2024年3月の月暦 *
下弦 *  4日 00:24
新月 * 10日 18:00
上弦 * 17日 13:11
満月 * 25日 16:00

Today's Moon phase
Ranking
Click Please♪



くる天 人気ブログランキング

人気ブログランキング





RSS
Powered by RSSリスティング
アーカイブ
記事検索
熨斗と水引


Sakura Calendar
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

* Book recommended *
春宵、半夏生、驟雨
星月夜、虎落笛、風花・・・
美しい日本の言葉
いくつ知っていますか?
四季折々の言葉を写真で綴る
麗しい日本の歳時記


「星のこよみ」


「雨の名前」


「風の名前」


「空の名前」


「色の名前」


「暦の風景」


「美しい日本語の辞典」


「美しい日本の言葉」


「春夏秋冬 暦のことば」


「音のことのは」


「水のことのは」


「雨のことば辞典」


「自然のことのは」


「花とみどりのことのは」


「春・季節のことば」


「夏・季節のことば」


「秋・季節のことば」


「冬・季節のことば」


「月に恋」


QRコード
QRコード