現代では五月は一年のうちでも最も爽やかな
気持ちのいい月の一つとされています。
五月五日の「こどもの日」をはじめ、国民の祝日が目白押しの
「ゴールデンウイーク」と呼ばれる大型連休があり
行楽地が賑わう時期でもあります。

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眼にしみる新緑が野山を蔽(おお)い尽くし
爽やかな心地よい風が初夏の風情を運んで来てくれます。
野外の活動やハイキングなどの行楽には絶好の時期です。 

陰暦五月は、現在の六月ごろです。
田植えの始まる月なので、早苗月(さなえつき)、田草月(たぐさつき)とも。
五月晴れは、現在は陽暦五月のさわやかに晴れた日をいいますが
もとは、梅雨の晴れ間のことだったそうです。
この時期は梅雨前のカラっとした良い気候で
 一年の中でも一番すごしやすい季節です。
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菖蒲月(あやめづき)
薫風(くんぷう) 早月(さつき)
橘月(たちばなづき) 雨月(うげつ)
稲苗月(いななえづき) 

●皐月

旧暦の5月は梅雨。「皐月晴れ」は梅雨の晴れ間のことでした。
早苗を植える「早苗月(さなえづき)」の呼び名が略されたといわれます。

早苗を植える時期「早苗月(さなえづき)」を略したもの。
耕作を意味する古語の「サ」が元になっているという説もあります。

※「皐月」の”皐”には「神に捧げる稲」という意味があります。
季節:初夏(しょか) ※立夏から芒種の前日まで。

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◎時候の挨拶
残春の候  晩春の候  惜春の候  新緑の候  若葉の候  薫風の候
暮春の候  初夏の候  軽暑の候  緑したたる  木々の緑も鮮やかに
青葉香る頃となり  青葉のみぎり  向夏のみぎり  風薫る五月
新緑が目にしみて  風薫る爽やかな季節となりました

◆初夏 
若さと活力があふれる夏の始まり。
春の代名詞でもある桜も散って
木々が芽吹き、新しく若い緑があふれる季節になりました。

立夏(5月5日)から1ヶ月くらいを初夏といい
一年で一番快適な季節に入ります。
「木々の新しい緑を、颯颯(さつさつ)と吹く風が、若々しく薫る」
春の風は光り、夏の風は薫るといいます。
みずみずしい若葉、爽やかに通り抜ける風、
明るい太陽の輝き、水の煌めき・・・。
新鮮でみずみずしいこの季節は誰もが歓びを感じます。
若さと活力があふれる自然界のエネルギーを体全部で感じてみましょう。

◆立夏((りっか) (五月五日)
二十四節気の一つです。「立夏」を過ぎると春色は遠のき
爽快な夏の気色の立ちはじめる季節となります。
色々な花が次々と咲き、新茶が香り草木は一日一日おどろくほど伸びていきます。
いわゆる「晩春初夏」と形容され、快い時期とされています。

◆薫風(くんぷう)
初夏の南風は新緑の上を渡り、快いさわやかな気分にさせてくれる風です。
やや強く吹く風を「青嵐」とよび、柔かい風を「薫風」と呼んでます。
「薫風」はまさに初夏の薫りを運ぶようで、そこから「風薫る」「風の香」「南薫」といった
初夏らしい言葉が生まれました。

◆五月晴れ
5月はカラッと晴れる日が多くなります。
大陸から移動してきた高気圧が乾いた空気を運ぶ上に
気温が上がるため湿度も下がり、さわやかな好天が続きます。
これを「五月晴れ」と言いますが、本来、五月晴れは旧暦の5月(現在の6月)
梅雨の晴れ間のことでした。しかし、明治時代に新暦に変えて以来
すがすがしい青空をさす言葉に変わりました。 

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■八十八夜(はちじゅうはちや) 
5月2日頃(2017年は5月2日)
八十八夜は雑節の一つで、立春から数えて八十八日目。 
春から夏に移る節目の日で、この日から夏の準備を始めます。
「夏も近づく八十八夜~」という歌もあるように、暖かくなってきます。
最近は品種改良などが進み、昔ほど種まきに気を遣うこともなくなったようですが
かつては八十八夜は種まきの大事な目安となっていたようです。
「八十八」という字を組み合わせると「米」という字になることから
農業に従事する人にとっては五穀豊穣を願う特別重要な日とされてきました。
今でも、農耕開始の到来を祝って神事が行われるところがあります。

■憲法記念日(五月三日)
国民の祝日の一つで日付は5月3日。
1947年5月3日に日本国憲法が施行されたのを記念して
1948年公布・施行の祝日法によって制定されました。
ゴールデンウィークを形成する祝日の一つ。
公布日の11月3日は、日本国憲法が平和と
文化を重視していることから文化の日になっています。

■端午の節句
現在五月五日は国の定めた「子供の日」として祝日となっています。
しかしそれ以前は端午の節句は男の子の祭りとされていたため
今でもこの習慣が残っています。
五月五日は宮廷が定めた五節句の一つで、中国の風習にならって
制定されたものとされています。端は「物のはし」、
つまり最初という意味があり
午は「ご」と読むので、数字の「五」に通じるとされ
端午は月の最初の 「五の日」を意味し、「五」が重なる
五月五日を端午の節句と言うようになったとされています。

昔この日は、農耕民族であった日本人にとっては
田植えの準備のための神聖な行事の日であったと言われていました。
当時、田植えは身を清めた女たちの仕事とされ
男達は太鼓を打ち鳴らして見守ることしかしませんでした。
子を産むのは女性だけですから、田植えをして貴重な米を生み出す稲を
育てるのも女の力に頼ると言うのが、農耕民族としての
日本人のものの考え方であったとされていました。
そのため男達には戸外に出て行ってもらい、女達だけが家にこもって
心身を清める日が、五月五日で民間行事の一つでした。
その後中国の風習にならって宮廷が取り入れたものが
やがて世間に広がり今の端午の節句になったと言われています。

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■母の日(第二日曜日)
起源は、一九〇七年米国ウエストバージニア州ウェブスター町の
メソジスト教会に属するアンナ・ジャービスという少女が
亡き母を偲ぶ盛大な記念の会を催した時、霊前に
カーネーションをたむけたことに始まりました。
世の人々にも母の愛の偉大さを伝えようと有力者たちに協力を求め
「母の日」が一九〇八年にシアトルで行われ、一九一四年に
議会で正式に制定さえました。その後しだいに全界に広がり
我が国でも第二次大戦後、一般に行われるようになりました。

■小満 しょうまん(五月二十一日)
二十四節気の一つです。この頃になると陽気は次第に盛んになり
人はもちろん、動物や草木がやや満足する
次第に満足し始める季節と言う意味で、この名前がつきました。

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平成に代わる5月からの新元号が2019年4月1日「令和(れいわ)」に決まった。
出典は日本最古の歌集「万葉集」から。
「令」は元号に使われるのは初めて「和」は20回目となる。
新時代を象徴することになる2文字。
新元号「令和」公布 5月1日施行 出典、初の国書

元号

5月1日の皇太子さまの新天皇即位に合わせ
2019年のゴールデンウイーク(GW)が4月27日から10連休となる。

GW

新天皇即位

よくわかる天皇と皇室新天皇 皇后はどんな方?


【暮らし】
ゴールデンウィーク、五月人形をしまう、野鳥の観察、庭の雑草の除去、
端午の節句、鯉のぼり、ゴキブリ退治、ノミの発生、五月病、
結婚シーズン、自動車税の納付、濡れた傘や靴の手入れ、春の遠足、
運動会、埃に注意、田植え 

【季語】 
立夏、初夏、薄暑、麦の秋、風薫る、牡丹、新緑、
若葉、桐の花、薔薇、卯の花、新茶、夏めく、夏浅し 

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